天使病・ソルシエル(てんしびょう)
Angerenia・Sol Ciel
紀元前より認知されている病。日本では天使病。欧米諸国ではエンジェレニアで通っている。当初はアムネジアエンジェルディジーズや、エンジェルフレニアなどと呼ばれていたが、キリスト教会より、エンジェルの名の使用は極めて不適切であると、強く抗議したことからエンジェレニアという病名に統一された。それでもエンジェルの名残が残っているのは、病気=天使にしたいという宗教的・組織的圧力があったため。
発症した者は独特なヘイローと片翼、獣を模した部位が顕現し、ソルシエルと呼称される。
死の間際にある者・死亡間もない者が月と隕石が衝突した光(以下、「月太陽」という)を浴びると天使病が発症し、ソルシエルになる。
ソルシエルの身体の一部が獣に模してしまう原因として、人類が古来より月に思いを馳せた想像力が起因している。月には兎が住まうと考える者、月の模様がライオンに見える者、ロバに見える者など、これら人間の自由な想像力が、ソルシエルを多様な獣に象る。
基本として、天使病は発症して間もなくソルシエルへとなるのだが、それは死に近い者のみの兆候である。逆に生と死をさまよう重病人が天使病に罹患した場合、発症ステージ(進行度)が緩やかになる。例えば、何らかの不治の病で徐々に身体を蝕まれている者が月太陽を浴びた場合など。
研 磨代などがそれに当たる。
ソルシエルには身体的の他に能力的な個体差があり、その能力の何れもが人間を遥かに凌駕する。例えば、レノンは戦車を持ち上げる怪力を有し、ノイは戦闘機並みの超高速度の飛行能力を有しているなど人類にとっては脅威となる種族である。
更に、十戒機関から女王と呼ばれるオリジナルソルシエル、ソシテは超常的存在であり、人間をソルシエルに変える力を持つ。
ソルシエルは、重要な記憶以外失う傾向があり、長命である。ソルシエルは、生に執着し、死に敏感である。ソルシエルに比べて短命な人類に極力関りを持たないよう無意識的に行動している。そのため、短命な人間の恋人などはもっての外である。ソルシエルは、オリジナルソルシエルである、ソシテの居場所を微弱ながら感知できる性質を持つ。
ソルシエルの瞳は、人間の善き心と悪しき心を見抜く力がある。ただし、その力は個体差がある。
十戒機関はソルシエルを研究しており、人工ソルシエルを創り出す事に成功している。