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以降の[[カリカチュア|カリカチュア]]開発も、『性格』形成のコントロールの精度こそは上がったものの、それは完全ではないため、[[アトモスタジオ|アトモスタジオ]]は[[カリカチュア|カリカチュア]]の開発を行う度に予測できない『性格』というリスクに晒される事態となった。 | 以降の[[カリカチュア|カリカチュア]]開発も、『性格』形成のコントロールの精度こそは上がったものの、それは完全ではないため、[[アトモスタジオ|アトモスタジオ]]は[[カリカチュア|カリカチュア]]の開発を行う度に予測できない『性格』というリスクに晒される事態となった。 | ||
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[[カリカチュア|カリカチュア]]の最新技術を入手できる、またとない絶好の機会に[[サイバーアーマリー社|サイバーアーマリー社]] | [[カリカチュア|カリカチュア]]の最新技術を入手できる、またとない絶好の機会に[[サイバーアーマリー社|サイバーアーマリー社]]は、この申し出を快諾。二社連携による[[ユニ|ユニ]]コードプロジェクトが立ち上がった瞬間である。 | ||
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2025年4月15日 (火) 12:52時点における最新版
ユニコードプロジェクト
UNICODE Project
カリカチュアの不確定要素である『性格』を完璧且つ自由に形成する事を目的とした、アトモスタジオとサイバーアーマリー社の協働プロジェクトのこと。
カリカチュアの性格は開発段階において完全に見極める事は不可能であり、初回起動時に初めて、そのカリカチュアの性格が判明するといった運用面での危険性が孕んでいた。
CCD-0001ユニ、CCD-0002ナリー、CCD-0003ロロルなどが、その最もたる例である。
ユニは自由奔放過ぎる性格が災いして脱走を繰り返す問題児。その反省点を踏まえてCCD-0002が創られたが、今度は制御のかけすぎで命令に忠実過ぎる性格が形成されてしまい、柔軟な思考を持つ新世代のアンドロイドとは到底呼べない代物となる始末。
次のCCD-0003のロロルは、ユニとナリーの中間の性格を目標に創られた。面倒見が良く、人間好きな性格が形成されていたが、人間を愛しすぎたため性格が壊れてしまうという後天的なアクシデントに見舞われた。
以降のカリカチュア開発も、『性格』形成のコントロールの精度こそは上がったものの、それは完全ではないため、アトモスタジオはカリカチュアの開発を行う度に予測できない『性格』というリスクに晒される事態となった。
そこでアトモスタジオはAIの『性格』を形成する原因を突き止めるため、サイバーアーマリー社に『性格』形成を確実にするための協働研究を持ち掛けた。
カリカチュアの最新技術を入手できる、またとない絶好の機会にサイバーアーマリー社は、この申し出を快諾。二社連携によるユニコードプロジェクトが立ち上がった瞬間である。
サイバーアーマリー社は始めに、カリカチュアの性格データの集積、解析を進めるため、アトモスタジオから供与されたユニの『性格AI』を独自にチューンし、それを量産。ビジネス、コンシューマ双方に向けて育成型AI『MUNI』を全世界に販売し、膨大な性格データを入手する事に成功した。
サイバーアーマリー社から得られた膨大なデータの解析を進める中で、アトモスタジオは着実に『性格』形成の要因を突き止めていき、予測困難だった『性格』の形成を99.9%の高い精度にまで実現するに至った。
ほぼ完璧な『性格』のコントロール技術を獲得したアトモスタジオとサイバーアーマリー社。この二社が協働したユニコードプロジェクトは成功し、高精度の『性格』形成技術はCCD-0500の開発に活かされた。
アトモスタジオがサイバーアーマリー社に協働を持ち掛けた理由は、やたら圧力を掛けてくるサンダー社への嫌がらせである。アトモスタジオはサンダー社以外であれば、どこの企業でも良かった。
また、アトモスタジオ二代目社長はサンダー社出身で、当初はアトモスタジオの技術を親元のサンダー社に差し出す算段であった。
しかし、カリカチュアに無限の可能性を見出した二代目社長は、サンダー社にカリカチュアの技術を渡すのが惜しくなり、代わりにアトモスタジオを大きくして自分がサンダー社に取って代わろうとする野望を抱く。
その反旗を翻す狼煙として、サンダー社と仲が悪いサイバーアーマリー社に協働を持ち掛けたのが、今回の協働プロジェクトを立ち上げた理由の一つでもある。
同プロジェクトの技術供与により、サイバーアーマリー社はカリカチュア専用の武器開発に成功し、アンドロイド開発はサンダー社の一歩先をリードする結果となった。
サイバーアーマリー社は、販路を世界のみならず、コマノ医療工場の研究施設を利用して、異世界に育成型AI『MUNI』を販売し、異世界人はそれを『音声合成ソフトウェア』として発売している。